歯科医師になるには何をすればいいのでしょうか？

また、あなたは、「歯科医師」と「医師」の違いをご存知ですか？
歯科医師と医師には、教育内容に共通点と相違点があります。

大前提として、歯科医師は歯学部を、医師は医学部を卒業した人が国家試験受験資格を得ることができます。

歯学部も医学部も、解剖学、生理学、病理学などといった基礎科目は、全身のことについて学びます。

また、歯学部の臨床科目では、内科学・外科学・眼科学など医学部の科目について関連医学として学びますが、主に歯科保存学・歯科補綴学・歯周病学・口腔外科学・歯科矯正学など、歯科領域の専門的な科目を学びます。

歯科医師と医師に関する法律は、それぞれ歯科医師法、医師法ですが、どちらも非常に良く似ています。
歯科医師は、治療の対象である部位が限られていますが、治療に付随する治療行為であれば、全身麻酔・呼吸管理なども行うことが可能です。

また、死亡診断書も書くことができ、医療分野における重要な資格であることは明らかです。

では、歯科医師になるためにはどうすればよいのでしょうか？

歯科医師になるには、国家資格の「歯科医師免許」が必要です。
そのためには、上記でも少し説明しましたが、6年制の大学歯学部もしくは歯科大学を卒業し、歯科医師国家試験に合格しなければなりません。

また、2006年4月からは資格取得後、研修施設の指定を受けた病院・診療所などで１年以上の臨床研修が義務付けられています。

歯科医師国家試験は筆記のみで行われ、年に1度、2月に2日間かけて実施されます。
昨今は、歯科医師数が増加している影響で試験の合格基準が引き上げられ、当初80％まであった合格率は2016年度には63.6％へ低下してます。
合格率は、今後もさらに低下傾向にあると予想されます。

ちなみに、歯科医師の国家資格を取得した人は自動的に
・食品衛生管理者
・衛星検査技師
・衛生管理者
の資格も付与されます。また、一部の資格の受験資格や試験の一部免除されるものもあります。

歯科医師免許の取得後、さらに専門的な資格を取ることも可能です。
資格取得方法は種類によって異なりますが、一定期間の臨床研修、論文や研究発表、症例提示、講義受講などの基準を満たし、試験に合格することで取得ができます。

具体的な専門医資格の例としては、
・歯科口腔外科専門医
・歯周病専門医
・小児歯科専門医
・歯科麻酔専門医
・歯科放射線専門医
などさまざまです。

歯科医師数が増加している今、他の歯科医師との差別化のために、専門分野へ特化していく医師もみられます。

国家試験の合格率が低下していることから、歯科医師の資格を取ることが難しくなっています。
ですが、今後日本の高齢化が進むにあたり、歯科治療を必要とする患者数の増加とともに、歯科医師の需要は高まってくると考えられます。

さらに、訪問診療など歯科業界も新しい診療が広がっていくでしょう。
「歯や口腔の健康を守ることで、全身の健康改善をすすめる」という観点からも歯科医師という職業は注目されています。

あなたも目指してみてはいかがでしょうか？